2012年3月中旬

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2012年3月20日(祝) : 痛恨改正 [鉄]

本日の乗り潰しは、長崎方面。主な目標は、松浦鉄道・島原鉄道・長崎電軌。
ということで普段の平日よりは早く、6:30頃に起きる。市営地下鉄の藤崎駅で「九州満喫きっぷ」に日付印を入れてもらい、まずは7:07発の西唐津行で出発。JR九州303系。実は藤崎が最寄り駅ながら藤崎以西が未乗で、ここで福岡市営地下鉄を完乗。
列車は筑肥線に入って郊外に抜け、海岸沿いに西へ。景色は良いのに、ロングシートなので観光気分になれないのが難点…。そして1時間ほどで唐津着。列車はこの先の西唐津まで行くが、今日は接続の都合で唐津までの乗車。西唐津までは、後日唐津線の佐賀方面を乗り潰す際に一緒に片付ける予定。
唐津からは8:26発の伊万里行。黄色いキハ125の単行で、ボックス席を確保。山本で唐津線佐賀方面と分かれ、先程までの電化区間とは違い、基本的には山の中を進む。そして終点伊万里には9:21着。
伊万里からは松浦鉄道に乗り換えだが、松浦鉄道の駅舎は道路を挟んで向かい側。元々は同一駅だったはずだが、線路が繋がってないどころか、駅舎自体が道路を挟んで分断されているとは酷い。両駅ともホーム・地上間はバリアフリーなのに道路はご丁寧に横断禁止で、両駅間の行き来はエレベータで2Fを経由するか、駅前広場を大回りする必要があり。ここまで鉄道利用者の利便性を無視した駅改造も珍しいのではないかと…。
などと考えつつ乗り換え、9:28発の有田行。MR-600形の単行。そこそこ乗客はいたので、ロング部に着席。そして有田には定刻の9:52着。

有田からは折り返し再び松浦鉄道に乗る計画だったが、少し時間があるので駅を出ることにして、改札に向かう。…と、ホームでふと見上げた発車時刻表の、これから乗る列車(10:08発)の伊万里接続欄が、空欄であることが発覚。最初は目を疑ったが、ホーム以外の時刻表でも同一の記載だったので、どうやら現実のようだ。今日のギリギリ感満載のスケジュールが、音を立てて崩れ去る。
このあたり本日のキモとなるので計画は綿密に練ったつもりだったのだが、17日の改正で時刻が大幅に変わったようだ。ダイヤ改正については当然認識はしていて、直前にJRと島原鉄道の情報は反映したのだが、なぜか松浦鉄道は反映を忘れていて(反映していないことに気付かずに)この始末。改正前の伊万里10:36発・佐世保13:09着という列車は無くなり(たぶん30分ほど繰り上がった)、今から間に合うのは伊万里11:36発・佐世保14:09着と、ちょうど1時間遅れに…。
ということで急遽、本日未消化の三大目的(松浦鉄道・島原鉄道・長崎電軌)の内どれか1か所をドロップするか、全部1時間遅れにして完遂するかの検討に入る。ドロップ案については1か所あたり2〜3時間程度浮くので時間的には問題ないが、後日の出直しが厄介。後のことを考えたら完遂案を取りたいところだが、長崎市電の乗り潰しが真っ暗な時間帯となってしまうので、まずはドロップ案を選択。次はそのターゲットをどこにするかだが、既に松浦鉄道には片足を突っ込んでいるので、ひとまず対象から除外。となると松浦鉄道の時刻については確定するので、それ以上の選択は先送りして、ここ有田で時間調整。
以上ここまで悩むのに20分程度消費。上有田との間を片道列車・片道徒歩で往復できればいい観光になるかと思ったが、どうにも列車のタイミングが合わないので、往復徒歩で行けるところまで行って戻って来ることにする。
まずは有田駅周辺を少しだけ散策し(でも特に何もなかった…)、あとは時間で判断することにして残り時間の半分弱、20分ほど上有田方面に歩く。10分くらい歩くと歴史の感じられる街並みとなり、軽く観光気分。ただ時間の都合で店を覗いたりは出来ず、通り過ぎるだけ。そして予定時間になったところで引き返し。引き返し直後、残り20分しかないのに「有田駅↑2.2km」という看板を見たときには焦ったが、少し進むと1.6km程度と予想範囲内に落ち着いたので一安心。それでもあまり余裕がある訳ではなく、汗をかきかき駅に戻った頃には、列車出発の3分前くらい。ちょっと欲を出しすぎたか。

気を取り直して、有田11:01発の松浦鉄道線で伊万里方面に戻る。運行はスイッチバックの伊万里で分断されているので、伊万里で乗り換え。11:36発の佐世保行で、こちらもMR-600形の単行。進行方向左側には1人がけの転換クロスがあるのだが、景色を見るために、相席覚悟で進行方向右側のボックス席を確保。そして、4人グループのうちの3人と相席になるという最も気まずい状況に陥ってしまうが、頑として右側窓際を死守。
列車は基本的には海岸線に沿って進み、途中の松浦では数分の停車時間。なぜか発車時刻になっても運転士が戻って来ず心配したが、数分後には戻って来て、他にも乗客数名も走って来る。理由は説明されなかったが、連絡バスか何かの待ち合わせだったのだろうか。ここで約6分遅れ。終点での接続が心配になるほどの遅れではないが、たびら平戸口での停車時間には影響してしまう。ダイヤ上は2分ほどの停車時間が、遅れが回復し切っていないため到着後すぐの発車で、駅名標などを車内から撮影したのみで素通りとなってしまう。あと、たびら平戸口駅は意外と山の中だというのも知らなかったな。松浦付近も、意外と工業地帯だったり。
以降は針路は変わって概ね南向きになり、走行ルートも山中が多くなる。景色的にもあまり面白くなくなるので、先送りしていたスケジュール検討。まずはドロップ対象を島原鉄道にするか長崎電軌にするかの選択だが、地理的には長崎電軌のほうが遠いし、島原鉄道は戻るだけではなく天草方面に抜ける発展性が残されているので、本日のところは島原鉄道をドロップすることに決定。あとは乗り継ぎ検討。となると今度は長崎本線の旧線(長与線)がネックで、行きに通るにしても帰りに通るにしても接続がうまくいかない。ただ列車は大村線からの直通だと(後から)気付いたので、行きに使うほうが楽そうだ。駅で待つかのんびり行くかの違いなので、時間のロスは解消されないのだが…。長崎市内入りも予定より1時間強早まり、長崎電軌を片付けた後の戻りの特急も1時間早いのに乗れそうだが、今のところ乗変は保留。
列車は佐世保に近付くにつれ次第に混み始め、佐世保の一駅手前の佐世保中央で半数以上が下車。JR乗り換え需要よりも線内需要のほうが多いんだなと感心。ワンマンなので降車に時間がかかり、佐世保にはやや遅れての到着。

佐世保では少し時間があったので、遅ればせながら食糧を調達。そして14:27発の大村線快速に乗車。キハ200系2連ハウステンボス塗色。長崎行ではあるが早岐で一旦下車して、続行の早岐始発の普通列車に乗り換え。こちらはキハ66+67系2連シーサイドライナー塗色。14:57発で、あとはのんびり大村湾に沿って長崎を目指す。長崎本線旧線では有名だった本川内のスイッチバックも既に利用停止だが、旧ホームや線路跡は残っていて、車内からもよく見える感じ。そして長崎本線は新線区間も含めて未乗(今回初乗)ではあるのだが、長崎の一駅手前の浦上で下車。
続いては長崎市電の乗り潰し。市電には高校時代の修学旅行で部分的には乗っているはずだが、どの区間に乗ったかの記憶が定かでない(自由行動で時間は大量にあったはずなので、もしかしたら面白がって全線乗っていた可能性もあり)ので今日は全部乗ることにする。まずは一旦北端の、赤迫へと移動。3系統の300形。浦上駅前17:06発・赤迫17:25着。
赤迫は1面1線の縦列停車なので後着先発という運用のようだが、後着のほうがこれから乗りたい1系統で、しかも車両が最新の低床車5000形。全体的にスケジュールに余裕が出てきたので各終点とも1本くらいは電車を見送ってから折り返そうとしていたのだが、新型車は見送りたくないので慌てて乗り換え。台車直上には視点高めの前向き座席もあるので車窓観光にも最適。赤迫17:27発・正覚寺下18:05着。
この後は少しだけ引き返して5系統に乗る計画だが、距離も短いので西浜町までは歩いて戻ることにする。ちなみに正覚寺下の電停は、ほぼ確実に高校時代の修学旅行での記憶あり。歩いたのは電車通りの少し北側を並行している国道324号の、いわゆる「アーケード国道」区間。普通に歩いていると全く国道とは思えないが、確かに標識は国道そのもの。アーケードを抜けた所が「西浜町(アーケード入口)」電停で、5系統に乗車。車両は再び300形で、18:25発。
途中一番海と接近する大浦海岸通り付近で、なにやら巨大な船っぽい物体が見えてくる。確かにそれは船で、後から調べてみたらイギリス豪華客船の「クイーン・メリー2」だった模様。たまたま接岸中に通りかかったようだ。
電車は終点の石橋には18:36着。石橋は5系統単独の電停であり、すでに薄暗くなってきたので、到着した電車でそのまま折り返し。18:38発。逆側の終点である蛍茶屋には18:58着。蛍茶屋は1面2線の構造で、奥のほうには車庫もあり、他の終点よりは運用の融通は効きそうだ。ちょっと写真を撮っていたら次に乗りたい3系統が入ってきたが、写真を撮りつつ近付いて行ったら、目前でドアが閉まって発車してしまう。どうやら乗る気が無いと思われてしまったようだ。次を待って19:06発。路面電車では珍しいトンネルをくぐって、長崎駅前には19:16着。これにて長崎電軌全線完乗。

到着後まずはJRの券売機に向かい、予約しておいた「九州ネットきっぷ」を発券。窓口で乗変をかけても(あるいは自由席に飛び乗りでも)まだ1本前の〔かもめ46号〕に間に合う時間だったが、変更はせず。土産を物色したり、駅周辺をぶらぶら。そして予定通り、20:23発の〔かもめ48号〕に乗車。787系。長崎本線(肥前山口〜諌早・嬉々津〜長崎間新線)の初乗が真っ暗と言うのはスケジュール計画時から無念ではあったが、肥前山口〜諌早間については島原鉄道リベンジのために再度乗る必要が出てきたので、結果オーライかも。;-p
終点博多には22:18着。地下鉄に乗り換えて藤崎には22:45着。地下鉄も「九州満喫きっぷ」で乗れるのが地味に有難い。ちなみに地下鉄ではJR九州103系。

というわけで超詰め込みツアー終了。当初はこれに加えて島原鉄道にも乗ろうとしてた訳だが、ダイヤ改正の調査不足によりドロップ。まぁその分、長崎市電を1時間早く(真っ暗になる前に)回れたので、その点は良かったかな。疲れに関しては、歩き回る量が増えたのと、結局帰りの時間は同じなので、あまり違いはなかったかと。


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Tosy <tosy@wig.nu>